東京都知事選挙が公示された。
今回の選挙は私もいち有権者なので、最有力候補である小池百合子現職(以下:小池都知事)について。
更には政治家と動物愛護について私の考えを書きたいと思う。
ご存知の方も多いと思うが、「小池都知事+動物愛護」と言えば殺処分ゼロである。
前回都知事選の際に公約「七つのゼロ」のうちのひとつとして掲げ、2019年4月(2018年度の結果)に見事達成した。
この「殺処分ゼロ」は何かと副作用も多い劇薬であるが、まずはその達成を素直に喜びたい。
まず小池都知事の動物愛護に関する事柄、及び東京都の殺処分ゼロについて簡単にまとめよう。
良い話
・国会議員時代には自民党動物愛護議員連盟(自民党動物愛護管理推進議員連盟)の会長を務める
・2016年 「ペット殺処分ゼロ」を公約に掲げ東京都知事選に立候補、当選
・2016年 『ANIMAL WELFARE SUMMIT(アニマル・ウェルフェア・サミット)2016』に出席。そこで動物愛護団体の代表理事である滝川クリステルさんと対談。小池知事は「NPOや市区町村が頑張っているので、バックアップしていきたい」と話し、犬や猫の譲渡支援などに予算を投じる考えを示す。
・2017年 TOKYO ZEROキャンペーン代表理事の藤野真紀子さんより「殺処分ゼロ」「8週(56日)齢規制」「飼養施設の数値規制」に関する署名9万5376筆とコメント1万2791件の要望書を受け取る。
・2019年 (2018年度の結果)、「ペット殺処分ゼロ」達成を発表
・2019年 動物愛護関係功労者知事感謝状贈呈式を開催し、「殺処分ゼロ」に貢献した都内の44の動物愛護団体に感謝状を送る
・2020年 動物環境・福祉協会Evaの理事である杉本彩さんより、動物虐待を防ぐ施策の強化(アニマルポリスの開設)や子犬や子猫の展示販売の禁止を求める要望書を受け取る。
悪い話
・殺処分ゼロとは言え、殺処分数には衰弱が激しく安楽死させたものや施設に引き取った後に死んだものは含まれておらず、2018年度はおよそ150匹いた。(朝日新聞)
・2012年動物愛護法改正時いわゆる「8週齢規制」が「附則」による骨抜きにされた際、生体販売業者からの献金の話が後を絶たない自民党動物愛護議員連盟の会長を務めていた。(無論、その全て100%が自民党議盟の「仕業」という訳ではないかもしれない)
小池百合子、名の通った政治家なので良い話から悪い話までザクザクと出てくる。
以下は政治家と動物愛護について私の考えを書きたいと思う。
私は政治家を「聖人」だとはつゆほども思わない。そのような期待も一切ない。
私が個人的に政治家に求めているのは、私が個人的に正しいと思う方向に世の中、つまり政治を推し進めてほしい、ただそれだけである。
その方向に推し進めてくれるなら政治家が腹の中でどう考えているとかはどうでもいい、人柄もどうでもいい。
そもそも会った事もない人間の腹の中など分かる筈がない。
一緒に生活している家族の腹の中だって時には分からないものなのだ。
更に「そもそも」を言わせてもらえば、聖人なんてヒトがこの世にいるはずがない、と思っているのが私の腹の中だ。
動物愛護政策に関してもそうだ、人気取りだろうが、政治利用だろうが、別に構わない。
それだけ動物愛護の機運が高まっていることの表れである。
更にその「高まり」に政治家が聖人としてではなく、政治家と応えようとしているのだ。
双方によるgive and takeで第3者である動物が少しでも救われ、世の中の流れが動物愛護の方向に向かうなら、結構な話ではないか。
滝川クリステルさん、杉本彩さんをはじめ、愛護団体がいわゆるロビー活動を行い、それが「記事」として公になることも有意義なことだと思う。
選挙の際、当サイトで「この候補者いいっすよ!」と、その記事と共にお薦めするだけだ。
その代わり、公の場で要望書を受け取ったなりのプレッシャーは受けていただきたい。
最後に、私が考える「期待できる政治家についての序列」を示そう。これは動物愛護に限らず、どんな政策に関しても言えることかもしれない。
1番手 本気、本心の動物愛護で、影響力、実行力も兼ね備えた政治家
↓
2番手 人気取り目当ての動物愛護だが、影響力、実行力を備えた政治家
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3番手 本気、本心の動物愛護だが、それが絵空事、絵に描いた餅で終わりそうな政治家
↓
4番手 人気取り目当ての動物愛護で、それが絵空事、絵に描いた餅で終わりそうな政治家
↓
論外 動物愛護について全くノータッチな政治家
2番手と3番手は迷うところで、候補者によっては入れ替わることもある。しかし基本はシンプルなルールなので迷うことはない。
無論、ペット業界から献金を受けてるような政治家は問題外なことは言うまでもない。